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「北海道をもっと元気に!」 北海道議会議員 藤川まさし(札幌市中央区)

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北海道議会議員としての活動をご紹介します。

第三回定例道議会報告

北海道議会 民主・道民連合議員会
 
第3回定例道議会は9月8日に開会、令和2年度一般会計補正予算、「特定放射性廃棄物の処分に関する決議」などを可決し10月2日に閉会しました。代表質問では、知事の政治姿勢、新型コロナウイルス感染症対策、行財政運営、医療・福祉政策、経済・雇用対策、高レベル放射性廃棄物最終処分場選定問題、交通政策、一次産業振興などについて質疑しました。
 

1 補正予算の主な内容について

道は定例会開会日冒頭、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対策の第5弾を含む総額3,057億8,800万円の令和2年度一般会計補正予算案を提出した。内容は、実質無利子・保証料無しの融資枠を拡充した中小企業総合振興資金貸付金や旅行商品割引「どうみん割」の第2弾などの経済支援策2,848億円が占めた。新型コロナウイルス感染症に加え、秋冬の季節性インフルエンザの流行を見据え、多くの医療機関で発熱患者を診察、検査等ができる体制整備経費として31億円、早期に新型コロナウイルス感染症患者の入院受入に協力した医療機関に対しての支援金交付として9億9,300万円、道立学校における感染防止を図るため衛生環境の整備に要する経費として14億1,900万円を計上した。これにより新型コロナウイルス感染症対策の本年度補正予算規模は第5弾の2,946億円を含めて8,034億円、対策規模累計は1兆8,121億円となった。一般会計予算は3兆6,351億円、特別会計1兆1,123億円、合計で4兆7,474億円となりました。
 

2 採択された決議・意見書

(◎は政審・会派発議、○は委員会発議)

◎特定放射性廃棄物の処分に関する決議
◎新型コロナウイルス感染症対策に係る財政措置の充実を求める意見書
○防災・減災・国土強靱化対策の継続・拡充を求める意見書
○地方自治体のデジタル化の着実な推進を求める意見書
○「手話言語法(仮称)」の制定を求める意見書
○インフルエンザ流行期における感染症対策の充実を求める意見書
○「新たな資源管理の推進」における本道の実情を反映した対応を求める意見書
○少人数学級の拡充を求める意見書
○北方領土問題の解決促進を求める意見書
 

3 藤川雅司一般質問の質問項目

 1 人権施策について
 2 エネルギー政策について
 3 高レベル放射性廃棄物最終処分場選定問題について
 4 新型コロナウイルス感染症対策の中間検証について
 5 児童相談体制について
 6 主権者教育について
 

4 当面する課題と対応 

(1)新型コロナウイルス感染症対策に関する中間検証について
道は、「北海道における新型コロナウイルス感染症対策に関する検証中間取りまとめ」(以下、「中間検証」)を9月7日に決定した。有識者会議(構成員9名)は、第一波における道独自の緊急事態宣言や小中学校の一斉休業要請、第二波における札幌市との緊急共同宣言や休業要請の段階的解除など、独自の判断に基づく政策決定そのものについては、「概ね妥当」とした一方で、この間の政策対応に関しては、検査体制や医療提供体制、経済や教育に及ぼす影響への対応、市町村との連携など改善すべき課題が多いことを指摘している。
 
取り分け、政策決定で重要な役割を果たしてきた幹部会議録について我が会派は、これまでの質疑で議事録の未作成を指摘しており、有識者会議においても意思決定過程の透明性に問題があったとして、「政策決定を左右する重要な場面で、どのような議論が行われたのか、しっかり確認しておくことが、次の対応に備えるための検証作業に欠かせない」と指摘し、透明性の確保を求めている。
 
中間検証について我が会派は、新型コロナウイルス感染症が長期化する可能性が高い中で、第三波に備えるためにも早急に検証を行い、次に備えるべきと強く求めてきた。

主な課題で、道独自の緊急事態宣言については、緊急事態宣言のような強いアラートを発出する際には、医療体制の逼迫度合い、検査数及び陽性率などに関する情報を開示し、道民や事業者の理解を求めることが必要だったと有識者会議は指摘している。緊急事態宣言の発出については、法的根拠がなく、事実上の私権制限につながるといった指摘が憲法学者から出ており、知事も、法的根拠がない中での緊急事態宣言の発出について、説明不足があったことを認めている。
 
我が会派は、知事が緊急事態宣言の際、「政治判断の結果責任は私が負う」と発言したことに対して、要請とはいえ、強権的な手法をとったにも関わらず、対策に失敗し、多くの死者と感染者、経済的損失、学校や保護者を含め社会全体を大混乱させた責任は大きいと厳しく質した。休校への対応については、今後、休校の判断を行う際には、学校現場や市町村とは事前に課題を共有し、支援策も含め必要な準備をしておくべきだと有識者会議は指摘しており、また、休校を要請する際の道教委から公立小中学校への情報伝達にはタイムラグがあり、その解消が課題としてあることを指摘している。
 
我が会派は、当初、一週間の休校が春休みまで延長になったことで学校現場は混乱し、先が見えない中での場当たり的な要請の連続に、多くの子どもや保護者、教職員が疲弊していると質した。検査体制については、指定医療機関だけではなく、季節性インフルエンザと同様に各医療機関が実施できる体制整備を有識者会議は求めている。
 
我が会派は、未だにくすぶる検査体制への不満に対する原因分析と改善方策について質した。また通常の風邪やインフルエンザの流行期と併せて新型コロナウイルス感染症に、どう準備を進め対応していくのかについても質した。医療提供体制については、防護服等の不足などにより、十分な医療提供を行えなかった医療機関もあり、行政からの積極的な支援が必要と有識者会議は指摘している。我が会派は、独自の緊急事態宣言を発出したことで、そもそも慢性的な人員不足に加え、個々の事情に応じて医療や福祉従事者等に、休職の配慮をせざるを得ない状況が発生したことで、事業所の体制や業務に大きな支障が生じたことを質した。
 
経済への影響等については、第一波の外出自粛要請は経済面において、その影響が今でも続いており、道として有効な対策を講じていくことが必要と有識者会議は指摘している。また第二波の全道一律の休業要請への対応にも疑問を呈している。地域の感染状況に応じて対応を変えることで、経済的ダメージを少し軽くできたはずで、道民が納得できる判断基準を示し、地域の実情に応じて対応できる体制を整備することが必要と指摘している。
 
我が会派は、新型コロナウイルス感染症の拡大は、多くの失業者と不本意な離職者を生み、非正規労働者の生活を直撃しているが、政府の救済策はスピード感に欠けている。また、本道事業者の9割以上を占める中小・小規模事業者の多くが事業継続に窮しており、これまでのような場当たり的な対応ではなく、経済再生の道筋を道民にしっかり示すべきと質した。
 
差別や偏見等への対応については、感染者や医療従事者への差別や偏見に関して、意識改善に向けた働きかけが重要であり、道独自に人権関係の相談窓口を設置し、啓発と相談対応を併せて行うことを検討すべきと有識者会議は求めている。
 
我が会派は、差別や偏見、誹謗中傷への道の対策は、完全に後手に回ったと厳しく指摘した。知事は、我が会派や有識者会議で指摘されたことを真摯に受け止め、今後の対策に、早期に繋げていく必要がある。検証はあくまでも中間的なものであり、指摘された各事業の進捗状況や現状分析など不断の検証を行い、実効性ある取り組みを迅速に進めていくことが重要だ。
 
(2)高レベル放射性廃棄物最終処分場選定問題について
原発の使用済み燃料から出る高レベル放射性廃棄物(いわゆる「核のごみ」)の最終処分場をめぐり、寿都町長が8月13日、最終処分場誘致に向け、第一段階となる文献調査への応募を検討する考えを表明した。あまりにも唐突な表明は、地域住民や風評被害を懸念する周辺自治体、団体に驚きと困惑を招いた。応募の検討理由を、「最終処分場の受け入れが前提ではなく、町の将来を見据えたものだ」、「調査に応じると国から多額の交付金が支給され、財源が見込めることが一つの魅力」と説明している。立憲民主党道連は8月13日に反対声明を発表し、会派と合同で対策本部を設置した。
 
こうした事態を受け知事は9月3日に寿都町長と面談し、「文献調査は、最終処分場の候補地を選定する第一歩となり、条例の趣旨には相反するところがある」と述べ、条例の趣旨の理解を求めるとともに、法律に基づき第二段階の概要調査に進む前の手続きで反対する意向を示した。これに対して町長は、調査の経過を学校になぞらえて、事実上、三段階ある調査の最後の精密調査まで進みたいとの意向を示し、会談は双方がそれぞれの主張を述べるだけで、平行線に終わった。町長は9月30日の寿都町議会全員協議会で、10月8日に予定されている全員協議会で理解が得られれば同日中に、資源エネルギー庁やNUMOに応募を伝える考えを明らかにした。
 
また9月8日には、神恵内村商工会が村議会に対して、文献調査受け入れに向けた取り組みの促進に関する請願書を提出した。この中で商工会は、「原子力と共存共栄の精神を持つ神恵内村が、文献調査受け入れという形で協力することは、当然のことと考えます」と述べており、文献調査受け入れに対する前向きな姿勢を前面に打ち出している。9月の村議会では継続審議となったが、4地区5ヶ所で開催された住民説明会では検討を容認する声が相次ぎ、請願が採択され、村が応募に向けた検討を本格化する可能性が高まっている。
 
我が会派は代表質問や予算特別委員会で、「条例の遵守と慎重な対応を求めていく」という知事の、他人事で曖昧な姿勢が寿都町に続いて神恵内村での動きに繋がってきていると厳しく質し、文献調査の応募そのものが容認できないことを、知事が強く発信すべきと再三求めた。
 
当初知事は、「いまの国のやり方、ほほを札束ではたくように、手を挙げる自治体を求めていくというやり方には疑問を持つ人も多い」と発言し、地域に、こうした交付金をかざすことで、調査へ誘導する手法は承服できない姿勢を明確に示していたが、その後は、文献調査への応募に「反対」する姿勢は鳴りをひそめ、逆に、国が主体的に文献調査を進めるよう求めるなど、当初の発言から変容し整合性に欠ける言動となっている。知事には責務として、応募を黙認せず、道民の不安解消に向けて明確な対応を求めたい。
 
核のごみは、使用済み燃料を再利用するため、プルトニウムを取り出す過程で発生するが、再処理を柱とする国の核燃料サイクル政策は事実上破綻している。また、プルトニウムを大量消費する高速増殖原型炉もんじゅは廃炉となり、MOX(混合酸化物」燃料として利用するプルサーマル発電も導入が進んでおらず、こうした状況にあるにも関わらず、国は原発の再稼働を推し進めている。
 
再生可能エネルギーの主力電源化に大きくシフトしようとする中で、核のごみ処分問題は、原子力政策そのもののあり方議論が迫られている。