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北海道議会議員としての活動をご紹介します。

第二回定例道議会報告

 
 第2回定例道議会は6月15日に開会、令和3年度一般会計補正予算、「地方財政の充実・強化を求める意見書」などを可決し、7月2日に閉会した。代表格質問には藤川雅司議員(札幌市中央区)が立ち、知事の政治姿勢、行財政運営、新型コロナウイルス感染症対策に係る取り組み、医療・福祉政策、経済と雇用対策、エネルギー政策、交通政策、第1次産業の振興、人権等政策、環境政策、東京2020オリンピック・パラリンピック、北海道・北東北の縄文遺跡群の活用、学校職員の働き方改革、ヤングケアラーの支援など教育課題について、知事の考え方や道の取り組みを質した。
 

1 主な審議経過について

 定例会に先立ち5月13日に令和3年第1回臨時会を開催し、総額219億4,100万円の令和3年度一般会計補正予算案に対して、沖田清志議員(苫小牧市)が質問に立った。これにより令和3年度一般会計予算は、当初予算3兆2,530億円に第1回臨時会補正219億4,100万円を加え、総額3兆2,749億円となった。
 また、冒頭、緊急事態宣言が発令されたことに伴う緊急に措置を要する経費等、750億9,000万円の令和3年度一般会計補正予算の先議を行い、6月15日に鈴木一磨議員(北見市)が、補正予算の財源、感染防止対策協力支援金、感染防止対策実態調査等事業費、ワクチン接種体制構築支援事業費、新型コロナウイルス集団接種促進事業費について質した。なお、先議分も含め本定例会に提案された一般会計補正予算は1,297億円であり、令和3年度一般会計は、総額で3兆4,046億円となった。
 

2 採択された決議・意見書

 (◎は政審・会派発議、○は委員会発議)

◎地方財政の充実・強化を求める意見書
◎選択的夫婦別姓制度の議論の活性化を求める意見書
◎学校教育におけるデジタルトランスフォーメージョンを適切に進めるための意見書
○林業・木材産業の成長産業化に向けた施策の充実・強化を求める意見書
○国土強靱化に資する道路の整備等に関する意見書
○義務教育の機会均等の確保と教育予算の確保・拡充を求める意見書
○私学助成制度に係る財源措置の充実強化に関する意見書
 

3 代表格質問の要旨

(○は質問者発言、●は答弁者発言)

藤川 雅司 議員(札幌市中央区)
1.知事の政治姿勢について
(1)知事の責任について
 ○感染再拡大と自粛等の要請で道民は窮地に陥っている。結果責任をどう果たすのか。
 ●長期間にわたり道民や事業者に負担をかけていることは心苦しく思っている。
(2)知事の覚悟について
 ○知事は道民の命と暮らしを守ることを最優先に、国と対峙する覚悟はあるのか。
 ●国と連携しながら、道民本位の政策を推進していく。
(3)財政の健全化について
 ○厳しい財政危機を乗り越えるためには、財政健全化に向けたビジョンを明確にすべき。
 ●財源措置を国に求めるとともに、事業の見直しにより減額措置を行い財源を確保する。
(4)人口減少問題について
 ○国勢調査結果に対する受け止めと、今後、人口減少対策にどう取り組むのか。
 ●人口減少を巡る環境は依然として厳しく、自然減・社会減の両面から取り組んでいく。
 ○減少要因の一つでもある若年層の雇用や所得確保等にどう取り組むのか。
 ●雇用情勢は予断を許さない状況が続いており、相談体制の強化等に取り組んでいる。
(5)重要土地等調査規制法について
 ○人権侵害の問題も指摘されている同法への見解。
 ●法の、個人情報の保護に十分配慮するとの考えに基づき運用が図られると考える。
 
2.行財政運営について
 ○北海道総合計画の見直しでは、コロナ禍も踏まえた意見反映が求められる。
 ●道民の意向や地域の実情を反映し、ポストコロナの未来を切り拓く道筋を示す。
 
3.地方創生の推進について
(1)SDGsの推進について
 ○SDGsの要素を反映した結果、どのような見直しが行われたのかを可視化すべき。
 ●施策の方向性とSDGsの理念との関連性が理解されやすいよう工夫する。
(2)テレワークの推進について
 ○道民や企業に7割抑制を呼びかけた真意。また道庁は今後どう推進していくのか。
 ●国の方針を踏まえたもので、引き続き、積極的にテレワークを推進していく。
 
4.新型コロナウイルス感染症対策に係る取り組み等について
(1)これまでの対応への認識について
 ○これまでの対応の遅れを率直に認め、反省の上に立って道民にお願いをすべきだ。
 ●強い措置の対象となったことを真摯に受け止め、感染の更なる抑制に取り組んでいく。
(2)緊急事態宣言解除以降の対応について
 ○札幌市を除く各地域にどのような要請を継続し、事業者への支援策を行うのか。
 ●有識者の意見を踏まえ、具体的な措置は対策本部で決定していく。
(3)実態調査について
 ○店舗への対応は公平性が重要だ。店舗名の公表も含め今後どう対応するのか。
 ●新たな措置内容に応じた、適正で適確な法の運用と執行に努めていく。
(4)協力支援金について
 ○これまでの対応は適時・適切だったのか。また事業者支援のためには拡充が必要。
 ●全国知事会と連携し、臨時交付金の増額など事業者支援の強化を強く働きかける。
(5)ワクチン接種の推進について
 ○自治体での円滑な接種に向けてどう取り組むのか。
 ●医療従事者の確保などについて支援を行い、地域の接種体制を支えていく。
(6)新たな変異株(インド株)への対応について
 ○新たな変異株による脅威に対しては、検査体制の拡充が必要だ。
 ●道立衛生研究所のゲノム検査を効果的に活用し、監視体制強化や早期探知に取り組む。
(7)観光シーズン等における感染防止対策について
 ○観光シーズンを控え、どのような感染防止対策を講じるのか。
 ●スクリーニング検査の強化や医療・療養体制の拡充により早期探知、早期介入を図る。
(8)自宅療養者の健康管理について
 ○保健所と医療機関が連携し、自宅療養の管理体制を構築すべき。
 ●医療を必要とする人の状況を、保健所と医療機関との間で情報共有を徹底する。
(9)宿泊療養施設の拡充について
 ○医師や看護師等の確保と併せて、宿泊療養施設の増設や使用方法の改善が急務。
 ●地域の感染状況等を把握し、施設の効率的運用や療養体制の整備に努める。
(10)定期的なPCR検査の実施について
 ○検査対象を障がい者支援施設など福祉施設にも拡充すべきだ。
 ●抗原簡易キットも活用し、検査体制の充実や強化に取り組む。
(11)学びの保障について
 ○家庭におけるオンライン授業の環境整備への支援を講じるべきだ。
 ●コロナ禍においても、地域や環境に左右されずに学びが継続できるよう取り組む。
 ●必要に応じて生徒に学校所有の端末や器材を貸し出す取り組みを進めている。
(12)追加検証について
 ○今後に活かされる検証を経過や事実に基づきしっかりと行うべき。
 ●一連の対策を速やかに検証し、今後、より実効性ある取り組みに繋げていく。
 
5.医療・福祉政策について
(1)男性の育児休業について
 ○改正育児休業法は、男性従業員の休業取得に実効性ある取り組みとなるかは未知数。
 ●セミナー等を通じて仕事と育児が両立できる環境整備に向け取り組みを進める。
(2)がん対策の推進について
 ○がん患者が、自分らしく生きられる社会の実現に向けどう取り組んでいくのか。
 ●ハローワーク等の関係機関と連携し、就労支援や相談支援に取り組んでいく。
 
6.経済と雇用対策について
(1)新しい旅のスタイルについて
 ○ウィズコロナ、アフターコロナ禍で、どう持続可能な観光事業を普及させるのか。
 ●感染防止対策を強化し、旅行商品の割引支援等を通じて北海道観光を構築する。
(2)コロナ関連解雇の状況と支援について
 ○長期化するコロナ禍での再就職支援は限界がある。新たな対策を検討すべきだ。
 ●雇用情勢を適時・的確に把握し、雇用の安定に取り組んでいく。
(3)生活困窮学生支援について
 ○道独自の調査の進捗状況と具体的な学生支援の方針はどうなっているのか。
 ●支援制度を利用していない学生もいることから、手引きに制度を新たに掲載した。
(4)取引事業者や個人事業主支援について
 ○事業者を救済するための対象範囲の拡大や新たな支援策が必要だ。
 ●伴走型の経営相談や専門家の派遣、更には持続化給付金の再支給を国に求めている。
 (5)コロナ対策の補助金について
 ○新たな感染症対策補助金を創設し、隙間から零れ落ちる事業者を救うべきだ。
 ●中小企業の感染防止対策への経費補助など、事業者の取り組みを支援していく。
 
7.エネルギー政策について
(1)高レベル放射性廃棄物最終処分場選定問題について
 ○対話の場が開催されない場合は、文献調査は中止又は凍結をNUMOに求めるべき。
 ●幅広い関係者の間で、客観的な根拠に基づく冷静な議論が行われることを期待する。
(2)幌延深地層研究計画に係る追加掘削について
 ○追加掘削に投入する研究費、つまり税金を無駄にしていいような姿勢は不見識だ。
 ●確認会議で研究の必要性や期間内に終了できるか、などについて確認する。
(3)再生可能エネルギーについて
 ○ゼロカーボン北海道の実現に向けて、具体的な取り組みをどう推進するのか。
 ●地域が主体となる取り組みを掘り起こし、計画策定や設備導入に向けた支援を行う。
 
8.防災・減災対策について
 ○市町村の避難行動要支援者の個別避難計画の早期策定に向けどう対応するのか。
 ●市町村における課題等を把握し、個別避難計画の策定にあたっては支援していく。
 
9.交通政策について
(1)巨額減収について
 ○観光列車への導入支援は、黄色線区の維持に繋げていかなければならない。
 ●利用促進の取り組みを戦略的に展開しながら、着実な成果があげられるよう取り組む。
(2)並行在来線について
 ○各自治体の財政基盤は脆弱だ。道は、並行在来線をどう維持していくのか。
 ●調査結果を基本に、それぞれの役割分担のもと持続可能な地域交通の確保に取り組む。
 
10.第1次産業の振興について
(1)農業政策について
 ○安定的な米生産・供給の確保、そして北海道米の消費拡大にどう取り組むのか。
 ●動画等の発信など国内外の需要拡大に向けた取り組みを展開していく。
 ○家畜伝染病予防等の役割を担う公務員獣医師の不足は深刻な問題だ。
 ●給与面での処遇改善や採用年齢制限の引き上げ等、人材確保対策に取り組んできた。
(2)林業政策について
 ○道産木材を安定的に供給するために、具体的にどう対策を講じるのか。
 ●工務店等に対する利用の働きかけや建材の生産体制の整備への支援を行う。
(3)水産業政策について
 ○コロナ禍により事業継続が危ぶまれる漁業従事者に、どう支援策を講じるのか。
 ●経営の維持に向け、安定的な漁業生産と収入の向上が期待される栽培漁業を推進する。
 ○漁船の安全操業の確立に向け、どのように具体的な対策を講じるのか。
 ●関係機関と連携を強化し、天候などの操業条件や操業区域の確認などの徹底に努める。
 
11.人権等政策について
(1)北海道人権施策推進基本方針について
 ○不利益を被っている人の実態に即して、実効性ある支援や救済策を講じるべきだ。
 ●施策の推進状況を毎年点検し、人権教育や啓発を積極的に推進していく。
 ○世界から注目されている今、機を逸することなく北海道人権宣言を行うべきだ。
 ●人権を尊重し合う社会づくりを目指すことをアピールするメッセージを発信する。
(2)DV被害防止対策について
 ○再び被害に遭わないための環境整備に向けてどう取り組むのか。
 ●今後とも通報・相談対応や一時保護、自立支援など切れ目ない対策を進めていく。
 
12.環境政策について
(1)地球温暖化対策について
 ○各自治体の地域計画の策定や、道の支援のあり方が現行条例では不明瞭。
 ●制定後の情勢変化を踏まえ、今後は検証を行い、条例改正に向けて早急に検討する。
(2)ゼロカーボン北海道の推進について
 ○CO2排出抑制には、製造業を中心とした経済界の協力が不可欠だ。
 ●「ゼロカーボン北海道推進協議会」を活用しながら、事業者と連携し取り組んでいく。
 
13.東京2020オリンピック・パラリンピックについて
 ○開催にあたり知事は、道民が抱える感染拡大に対する不安や懸念にどう応えるのか。
 ●競技開催時における感染状況に応じた感染防止対策の徹底を、札幌市と共に要請した。
 
14.北海道・北東北の縄文遺跡群の活用について
 ○世界遺産登録の可能性が高まってきたが、価値ある他の遺跡とどう連携を図るのか。
 ●各地の縄文遺跡群と地域資源を結びつけ、登録効果を地域の賑わいの創出に繋げる。
 
15.直轄事業負担金について
 ○基本計画の変更に伴う負担金増額は4度目だ。国に対しては毅然とした対応をすべき。
 ●計画変更は経済・社会情勢の変化によるもの。事業費や工期の算定にも合理性がある。
 
16.北方領土返還の取り組みについて
 ○進展が全く見られない。早期打開に向け政府に対してどのような対応を求めるのか。
 ●政府間協議の継続や千島連盟が求めている緊急的事業への支援を要望している。
 
17.教育課題について
(1)新教育長の決意について
 ○教育観及び子ども達と向き合っている学校職員への思いを伺う。
 ●教職員には深く敬意を表する。教育の機会均等や学びの質の保障に取り組んでいく。
(2)学校職員の働き方改革について
 ○出退勤管理システム導入にあたり効果をどう評価しているのか。
 ●各学校が業務改善に取り組む上での基盤となるものと考えている。
 ○標準授業時数を大きく上回った計画をした学校に対してはどう対応するのか。
 ●適切な授業時数を設定した教育課程が実施されるよう、早急に指導助言を行う。
(3)ヤングケアラーの支援について
 ○若者をサポートするためには状況把握は必須であり、迅速な支援体制の構築が必要。
 ●現状把握のための早急な調査実施に着手し、支援方策の検討を進める。
 ●子どもが家庭環境に関わる気付きや悩みを相談できる校内体制の整備を進める。
 

<再質問>

1.知事の政治姿勢について
(1)人口減少問題について
 ○コロナ禍で顕在化した諸課題への対策に重点化した施策を展開すべき。
 ●人々の意識や行動変化を的確に捉え、自然減、社会減の両面から取り組んでいく。
(2)重要土地等調査規制法について
 ○国費要望の項目は、規制法と同様の考えのものなのか。
 ●要望の趣旨と法律の目的は概ね合致しているものと認識している。
 
2.新型コロナウイルス感染症対策に係る取り組み等について
(1)これまでの対応への認識について
 ○対応や判断に遅れがあったことを率直に認めた上で、道民に様々なお願いをすべき。
 ●緊急事態宣言などの強い措置になったことは真摯に受け止める。
(2)緊急事態宣言解除後の対応について
 ○今回も具体的な支援措置は示されていない。これで事業者の理解を得られるのか。
 ●対策本部では事業者への支援も含め、感染拡大防止に取り組んでいく。
(3)ワクチン接種の推進について
 ○円滑な接種順の考え方を確立し、早急に自治体に示すべきだ。
 ●誰を優先接種するかは市町村の判断だが、接種の加速化に向けて取り組んでいく。
(4)学びの保障について
 ○端末やルーターは、必要としている生徒に確実に届いているのか。
 ●学校が所有する端末機の貸し出しや希望する生徒の登校などで対応していく。
 
3.経済と雇用対策について
(1)新しい旅のスタイルについて
 ○札幌市にまん延防止等重点措置が適用された場合、観光誘客事業はどう行うのか。
 ●感染が落ち着いている場合に実施することとしており、感染状況を踏まえ検討する。
(2)コロナ対策の補助金について
 ○飲食関係の事業者には、感染防止対策を求めた昨年5月25日まで遡って適用すべき。
 ●支援策が広く活用されるよう、様々な機会を通じて周知に努める。
 
4.エネルギー政策について
(1)高レベル放射性廃棄物最終処分場選定問題について
 ○一定期間、議論の場が確保できるまでは、文献調査を前に進めるべきではない。
 ●「対話の場」は地層処分事業について賛否に関わりなく地域住民が議論する場である。
(2)幌延深地層研究計画に係る追加掘削について
 ○500mの追加掘削をする必要性が示される前の追加掘削は認めるべきではない。
 ●確認会議を通じて研究の必要性や期間内の終了について議論を行っているところだ。
 
5.交通政策について
 ○何のための観光列車導入支援なのか全く理解できない。鉄路を守る気持ちはあるのか。
 ●利用促進の取り組みを戦略的に展開し、着実な成果があげられるよう取り組む。
 
6.環境政策について
 ○ゼロカーボンの取り組みは、集中期間となる5年間が極めて重要だ。
 ●2050年までに温室効果ガス実質ゼロに向け、可能なものから早急に着手していく。
 
7.東京2020オリンピック・パラリンピックについて
 ○札幌開催に対する道民の不安に応えるため、幅広く意見を集約し何度も要請すべきだ。
 ●医療・検査体制の構築など、実効性ある感染防止対策の徹底を求めていく。
 
8.教育課題について
 ○標準授業時数を大きく上回って教育課程を編成している学校の実態把握をすべきだ。
 ●適切な教育課程が編成・実施されるよう指導助言に努めていく。
 

<再々質問>

1.重要土地等調査規制法について
 ○不安や疑問を持つ道民に対しては、主体的に説明を行っていく責任がある。
 ●法の施行にあたっては、国において適切に運用が図られ説明責任が果たされるべき。
 
2.緊急事態宣言解除後の対応について
 ○少なくとも石狩管内は、まん延防止等重点措置の対象地域として国に求めるべきだ。
 ●有識者の意見等を踏まえ、具体的な措置は対策本部で決定する。

3.ワクチン接種の推進について
 ○感染拡大防止や医療への負荷軽減の観点から、64歳以下接種のあり方を検討すべき。
 ●誰を優先接種するかは市町村の判断だが、接種の加速化に向けて助言を行っていく。
 
4.新しい旅のスタイルについて
 ○過去の対策の検証と反省を抜きに事業を始めるべきではない。
 ●事業は、感染状況が落ち着いている場合に実施するもので、慎重に検討していく。
 
5.コロナ対策の補助金について
 ○今後も幅広い事業者の協力が得られるよう、早期に取り組んだ事業者も対象にすべき。
 ●中小・小規模事業者に対しては、様々な機会を通じて周知し支援していく。
 

4当面する課題と対応

新型コロナウイルス感染症対策について
【追加検証について】
 今回のまん延防止等重点措置については、7月11日を期限としている。全道の新規感染者は減少傾向にあり、6月30日現在、1日の新規感染者数は23人で、道内の日別の感染者数が30人を下回るのは、3日連続となっている。道内のコロナ病床使用率も「第4波」のピークだった5月9日の62.8%が、6月28日には26.1%まで改善した。ひっ迫していた医療現場も落ち着きを取り戻しつつある。こうした中、道は、29日開催の予算特別委員会において、我が会派の追加検証の実施に関する質問において「7月中を目途に検証作業に着手し、9月には検証結果を取りまとめる」と検証作業を行う方針を明らかにした。我が会派は、昨年9月の中間検証以降も、一貫して追加検証の必要性や重要性を本議会や委員会議論を通じて、追及してきた。
 
 様々な課題を抱える新型コロナウイルス感染症対策だが、仮に再拡大が発生しても、迅速かつ適切な対策を講じ、道民や事業者の混乱や不安を最小限に止め、早期の収束に結びつけるには、対策の検証が必要不可欠と考えるからだ。ようやく重い腰を上げ、取り組む姿勢を示したことは、一定程度評価しつつも、「遅きに失する」感は否めない。予算特別委員会の知事総括においても「人流の増加が想定される。お盆や夏休みの対応に間に合わない」との指摘に対して、「取り組みに反映できるものは速やかに実施する」と答弁した。もとより検証は実施することが目的ではない。検証結果が今後の対策に活かされなくては意味がない。検証作業を終えて、やっとスタートラインに立ったに過ぎない。そのことを強く認識した上で、議論を加速化させ、結果を速やかに道民へ示すことに腐心すべきである。折しも28日には、デルタ株の感染疑いが道内で初めて確認された。爆発的な再拡大も懸念されるが、検証作業が停滞しないよう、推移を注視していく。
 
【ワクチン接種について】
 大型連休明けから新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種が始まった。ワクチン接種は、当初から混迷を極めた。その余波は、現在も収まっていない。政府は、4月30日、唐突に、高齢者の接種を7月末までに完了する方針を自治体に示し、接種計画の前倒しを要請した。要請時点での道の調査では、179市町村の4割に当たる77市町村が7月末までに終了できないとの回答があった。
 
 一方、5月11日に開催された道議会の保健福祉委員会においては、我が会派の委員からは高齢者接種に先立って始まった医療従事者への接種についても、「接種に携わる医療従事者の接種の目途が当たっていないとの切実な声が上がっている」と訴えた経過がある。医療従事者だけでなく、警察官や消防隊員などの医療従事者に準ずる職種の方々も、地域によって接種実績に未だ偏りが見られる。知事は、ワクチン接種の推進に関する我が会派の代表格質問において「市町村におけるワクチン接種に係る課題を把握し、地域の実情に即した支援を行っている」と言及したが、果たしてそうだろうか。19日に設置された北海道ワクチン接種センターに当初は加わっていなかった北広島市と当別町が遅れて対象地域になったのも、道と各自治体間で十分な意思疎通がされていたのか疑問だ。いずれにしても、対策の決め手とされるワクチン接種が円滑に進まない一因は、やはり知事も認めるとおり、「接種人材の不足」にあることは明白である。
 
 知事は「1日5万回接種ができれば11月には希望される方全員の接種が終わる」と本会議の答弁で述べたが、国から供給スケジュールや供給量が示されていない中では、軽率な発言と言わざるを得ない。実施主体の自治体、ひいては被接種者に今以上の不安や混乱を招かないよう、しっかりと道が支援に関する調整機能を発揮すべきであり、会派として今後も進捗状況等を注視していく。また、今後、接種が進むにつれ、接種を受けない人への誹謗中傷にも気配りが必要である。